9月14日に気付いたのですが、
J-PlatPatにてFIターム検索でF16B33/00(ボルトとナットの共通な特徴)全文献を表示させると標準画面では公知日順に並べられてしまうので、西田先生の「耐疲労・耐緩み防止機能を備えたボルト構造およびボルト構造を適用したネジ締結体」出願の真上に表示されてしまいます。

公知日は特許庁にて決められるので選択が出来なく、変更も出来ないのでこの並び方の変更が出来ませんが、先生の出願がちょうど同じ問題点をテーマにしおねじの疲労に関して詳しく記載されていますので、両方を読むと私の出願で説明しなかった内容を補足して下さっているかたちになっています。
(出願時に技術的な内容を詳細に記載する事を担当弁理士さんが嫌うので私の出願では最低限の説明しかされていません)

先生の出願書内で「ボルトの緩みに関しては、多くの研究や製品開発がされているが、ボルトの疲労強度については、書籍等にはほとんど記載されていない。」(引用)と説明されていますが、実際の締結では安全強度が大切なのに、あまり着目されないのが疲労強度です。ここを研究する事が結果としてゆるみ対策だと思うのですが、非回転ゆるみの研究は地味なのかも知れません。これで絶対に回らない!と回転ゆるみ対策を謳った方が売れると思います。でも、回る前になぜ回ってしまうのか考え対策する事が螺子締結だと思います。

そのあまり着目されない疲労に関しての出願が並んでしまうとは、夢にも思いませんでした。

とても長い年月ねじ研究されている先生と、発見から10年足らずの出願が並んでしまい申し訳なく存じます。

F16B33/00を検索される際は、表示後に「出願日」タブを押して頂ければ出願日順に並び、現在のところ弊社出願日が一番若いので先生の出願と同時に表示される事は有りません。

問題としているテーマが同じでも
発明の内容は、「特許7129737」が雌螺子に追加工が必要な内容で、先生の「特開2022-110449」は山角度を変え量産すれば良いのでコストメリットが有ります。
私の発明は「わざわざ修正して欲しい」との願いから出願していますので、コストを考えれば修正されないと思います。既設済み含め全ての雌ねじで仕上げる必要性を感じられた時だけに採用くださると幸いです。

発明形状は、
ボルトの疲労改善に関して確実な効果を保証出来ますが、それよりもねじ業に携わる者として「ねじを仕上げて欲しい」・・簡単には測定も出来ない雌螺子精度に着目して欲しいとの願いも含め出願しています。
そして、おそらくこれも疲労対策につながります。特にISO以降のネジ精度に関して考えて頂けたら、そんな発明になります。欧州の規格が必ずしも正しいでしょうか?

「特許7129737」はカタチには新規性が有りますが、圧力側フランク面に導入部を設けるので仕上げ加工となり、どちらかと言えば古い技術です。