Fa-Headのステンレス(SUS-XM7)の試作をしてみました。
材料が少し硬くなった事と、試作02金型はエアー抜きが無い事も合わさり、花弁末端部の充填が不足しています。

頭部外周にある金型未拘束部もステンレスをアプセットした際のザラザラした面が残っています。

バレルはとてもキレイに処理して頂いたのに、少し残念な仕上がりとなってしまいました。バレルは近所の株式会社伊藤バレル工業さんで処理して頂いています。下町らしい・・仕上げに誇りを持たれていらっしゃる優秀な企業さんです。伊藤さんには職人として、仕事への情熱に感服させられています。どこにも負けない「東京の技」少なくなりましたが、此処にあり。

対策としては、冷圧時に頭部外径を1㎜ほど大きくし、切削にてフランジ外周を仕上げるように加工すればキレイになるかと思いますが、切削工程が入りコスト高となるので、美観や防錆を重視する以外は、金型にエアー抜きを付けて対応した方が良さそうです。
・・大きく打つとデッドフローが少しずつ発生していきますが、そのぶん花弁末端部が充填されます。普段製品を作る時はこんな感じで調整していますが、Fa-Headはデッドフローを極力減らすようにしたかったので、出来たら鍛造ストローク末端で成型を終えたいと思います。

ステンレス冷圧時の圧造音、製品の熱から考え、割と楽に打てていると思われるので、機会が有りましたらβチタン等の難加工材にトライしてみたいと思います。(現在材料無し・・最近打たなくなってしまったので材料を持たれている会社さんにお願いするかも知れません。)

素材に関して、
もともとは普通に普及できるボルト設計ですので、SWCHR-10等の価格が安い材料が適していると思います。鉄系の材料なら洗浄工程等を省ける製品ですので、低ボリュームによる材料費削減と合わせ低コストで生産が出来ます。製品形状からねじダコン等も減らせますので、見えないコストも下げる事が可能です。