ボルトの疲労強度を上げるため雌ねじの口元第一山を除しましたが、雌ねじ口元付近の応力を下げる事に繋がりますので、締結構造体に対しての応力分布も変化しています。

上の動画では軸力が螺旋に沿って雌ねじ山に伝わっていく様子が確認頂けると思います。
口元にて局所的接触や横応力が発生してしまうと、この軸力の伝わりと螺旋状に伝わる力の同期が阻害され遠くの螺旋面まで力を伝えにくくなります。

上の動画は、アイキャッチで使用した応力分布ですと境界がハッキリしていないので、引張解析時の応力分布の応力が低い方から高い方へ徐々に表示するようにした動画です。
構造体はボリュームが有り剛性が高いので周囲からねじを支えるよう応力が発生?もともと有りますが、その構造体により支えられる中で樽型の応力が発生しています。

締結構造体の材質やねじの長さ等の寸法的な特性、使われ方や環境に合わせHelico螺旋面を調整する事で、この発生する応力特性を変化させられます。・・・位置や長さの調整だけですのでアイキャッチ画像のように通常の螺合面を大きく変更しなくても大丈夫です。

基本的には構造体側ねじ山の剛性は犠牲せず、どちらかと言えばせん断し難くなるよう設計してあります。