通常のボルトは、せん断破壊されないように十分な頭部の厚みを持たせて有ります。せん断の方向は軸外径から真っ直ぐ上に向かって行きますが上面に発生する圧縮応力により内側に曲げられハの字形に発生し座面はY字形に変形しています。
軽量化のために頭部を薄く設計すれば、せん断破壊されてしまいます。

座面上部がアーチ基部となります。

軽量化のために、安全で薄い頭部形状を実現するためにHelicoでは頭部中央部を低く設計しせん断応力線が90度の円錐状に発生するようにして有ります。円錐にすればせん断応力は安定し一点を集中するようになり凹み部に力を伝え安くなります。凹み中央部からは外側に向かうアーチが有り外側には厚みの有る座面が有りますので、軸力が発生しせん断応力により頭部上面中央に強い応力が発生しアーチにはそれに応じた圧縮応力が発生しせん断による破壊力は消失します。首元に施したアンダーカット周長と上面アーチ周長とのレバー比により構造物に対し常に安定した座面のアライメントを保持する事が出来ます。
Helicoで使用したアーチは、異なる方向の接円弧なのでアーチ構造が成立する理由が不明です。おそらく90度円錐と関わりが有ると思うのですが、主アーチをたんにオーバーハングさせられるだけかも知れません。

また、90度円錐を頭部内に構成した事により垂直に発生した軸力はアーチに沿って方向を変え座面へと導かれます。

軸力は垂直に上昇し頭部上面中央に達しアーチに沿ってゆっくりと座面へと伝わる。Helicoは軸力そのものを延長する結果となります。リンクが不明確なサスペンション構造ですが、全周に展開され常に90度円錐は頭部中央に戻ろうとます。(実際には中央凹み位置でもほとんど変形しません。比率は上の動画で軸部と比べて頂けると分かります)軸部と頭部の境目はおそらく90度円錐位置だと思います。私にも良く分からないのですが、ここに有るハズです。

Helico では複数の大きさの違うアーチを用いていますので広い範囲の振動周波数に対応が可能となります。アーチ数も偶数にも奇数にも対応可能です。

頭部上面には中央に向かう圧縮応力が発生し、アライメントを保持した座面には外周へ向かう引っ張り応力が発生するので、広範囲に力を伝えます。

出願の際に区分を決めなくてはならないので「ボルト」としましたが、ねじを利用した締結構造体ですがボルトとは別なカテゴリーの締結体だと思います。

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