昨日、名古屋のポートメッセなごやで開催されていますメカトロテックジャパン2021に行ってまいりました。
株式会社ユーロテクノさんのブースにてアリコナイメージング社さんの非接触三次元測定機「μCMM」にてHelico試作02を測定して頂きました。この測定器はいわゆる三次元測定機とは異なりグラナイトボディ(感触はひんやりとまさに石)にエアーフローティングさせた各軸を持ちどちらかと言えば接触式の三次元測定機に近い構造をしています。三次元画像を処理する測定器でここまでしっかりとした本体構造部を持ったものは初めて拝見しましたが、画像による測定処理と高精度な本体構造を合わせるといろいろな測定の可能性があると感心しました。・・例えば、放電電極など3R等の治具を使用すれば繰り返し同じ位置にて正確な測定が可能だったり、精度を考えれば同じスキャンをするでも正確な位置で測定物を回転させながら走査するのと何回か測定物の向きを変えたものをソフト側で処理した三次元測定結果では意味も精度も変わると思います。
ですので アリコナイメージング社さんの非接触三次元測定機は本当の測定機器です。
デモにて簡易測定頂いたので上面から走査しただけの単純な設定で測定しました (上面から1㎜範囲くらいずつ処理していました) がSTLファイルにて314Mbと大きくFusion360での読み込みも処理も大変だったのですが下に測定結果画像を挿入します。
*上面からの撮影なので駆動部や垂直の立上り壁が処理されなかったので、Fusion360にて修正してあります。
SCM435を調質メッキ前のモノを測定したので焼き入肌や打ち込みキズまできれいに再現されています。試作02までは圧造性を確認する試作なので駆動部を低く設計してありますが、試作03からは駆動部を高くしたHPのアニメ動画や3Dリンクで使用しているモデルでの試作となります。試作01、02を通して転造する際の中心付近放射線が重要な役割を担っていることが確定されましたので、試作03以降は金型製作プロセスに反映しモデル通りの際現を挑戦してみます。それと花弁外周部のエア溜りをエア抜きを設け改善してみます。・・・ただ失速位置なので大きさの調整が必要になるかも知れません。センター側放射線の影響もあり花弁外周にどのくらいボリュームが導けるか解り難い形状です。本当に転造ですね、、回転転造なら仕上げに何回転かさせられるのですが正確に導く以外対策が無い難しい加工です。
* 「μCMM」 はISO4287/4288に準じたRa,Rq、Rzの表面粗さ測定及びISO25178に準じた表面エリア解析が可能です。
*グラナイトボディをグラファイトボディと聞き違えてしまいグラファイトボディと先日書き込みしていましたが、正しくはグラナイトボディなので石定盤等と同じように本物の石で出来たボディです。感触が冷たくて石のように感じていましたが、本当の石でした(汗
石のボディにフローティング構造の各軸、本当に拘りのある測定機です。デザインもシンプルで華美な部分が一切なくヨーロッパ製らしい製品です。存在する事の大切さ、 「μCMM」 を製品化された アリコナイメージング社 さんに敬服します。
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