めねじ側の締結時応力を考えていたら、めねじ側構造物の肉厚?ボス径?の違いによって山形に作用する力も変わってくるかな?と今朝起きて寝床の中で考え、通勤のクルマの中で考え、結局結論が出せませんでした。

例えばM8のボルトでボス径がφ10mmでも一応は締結出来ますが、軸力が加わった際にフランク角によりボスには内圧がかかり、径が小さいので耐える事が難しい。この場合の各山の応力とボス径がφ50mmを超えるような構造物では、各山で発生する応力には違いが生じると思うのですが、どうなのでしょう?

エンジンのクランクケースやハウジングの設計でアルミキャストボディにボスを付けて設計しますが、その時に発生するねじの問題と肉厚の有る構造物に締結する場合では違いがあって、どちらが良いと言う訳でも無く、それぞれに特徴が有るような気がします。外に開く分、多くの山に荷重分担が出来る気が、、

通常のナットを解析するとハの字に倒れロックするように感じられ静的な応力負荷状態では「クサビ?」のように観察されますが、たぶん締結時に締まり込んでロックするので振動が加わればスグに解除されてしまうでしょう。ナットはボリュームが少なく軸力を支え切れない感じです。でも、これがダメって事無く普通に使われている理由がちゃんと有ると思うのです。

どうなっているのか、気になって、、わかっても何かに使えるとかは無さそうですが、いつか調べてみたいと思います。

12/16
ボス径の変化で応力分布変化を観察する簡単なモデルを作り取りあえずM8 P1.25 外径φ10mmを引張ってみました。
始めて見る分布で、各ねじ山に均一に応力が分散され、外径も殆ど大きくなっていません。

応力のベクトル(方向)も真っすぐと引張り方向を向き、今までねじ解析をした中で一番素直です。

予想では体力が無く外径が大きくなると思っていたのに、全然違います。まだよく調べていませんがおねじの伸びとめねじ側の伸びが一致しているようです。どちらかと言えば構造体がタップ下穴付近から伸びておねじが引っ張られています。

下に解析条件を乗せます。

・・・解析ミスと言いますか、この条件では「接触セット」を接着しては趣旨に外れているかも知れませまん。接触を「粗い」にして再トライしてみます。

ボス径Φ10接触 粗い

接触を「粗い」で他は同条件で解析してみましたが、これはこれで変です。滑りすぎて曲がってしまいます。ねじの静的引っ張り応力なので接触面を接着する設定が正しいと思います。力が加わった際の一瞬を切り取る解析なので、その時の内容によって引っ張りなら接着、締め付けの一瞬ならスライドのように解析趣旨の力の方向で考えた方が良いです。接着したとしても応力的には発生する方向に計算されるのでリード角によってボスを広げるような応力が発生するならベクトルも外側へ向かいます。

めねじ側のボス径を小さくすると、どのような応力が発生するでしょう?の解析でしたが、おねじ側は軸の引っ張り、めねじ側は構造物体力による圧縮が基本的概念だと思いますが、一緒に伸びてしまう、この径ではめねじも引っ張られてしまう結果となりました。このまま大きくして行くと構造物がめねじ山を支えるようになるので、径を徐々に変化させ比較解析をしてみたいと思います。ねじ締結体の力の関係を考える時断面で考えるよりホールケーキを切り分けるように切り取った断面で考えた方が正しいと思います。平面的な力の関係では有りません。