パリルートと言うと、なんだかヨーロッパに行くようですが特許を国際出願する際の手順には、PCT加盟国に対しまとめて予申請するPCTルートと、パリ条約に基づいてそれぞれの国に直接出願するパリルートとが有ります。
国内特許を国際出願へ移行するための優先権は国内出願日から1年間ですので、特許6877798は10月20日までに国際出願をしなければ優先権が主張出来なくなります。意匠は半年で優先権を失うので登録前に国際出願の意向を確認されたのですがhelico の場合は特許そのものがカタチを表し権利化されているので国内独特の意匠を国際出願する意味が無い事と意匠はデザインした娘のために取りたかっただけなのでコストを考え見送っています。
PCTルートは主だった国が加盟しているので問題無いのですが、非加盟でも台湾などボルトの製造には欠かせない国も有るので、どこにどのルートで出願するか考えておかないと国によっては出願書を翻訳する時間も必要となるので直前だと間に合いません。
先生からは9月末までに考えておいて下さいと言われていたので、夏の間に考え予算や効率から出願ルートと出願国を選定しました。
パリルートの出願国はまだ公開出来ませんが、PCTルートと両方に出願する予定です。PCTルートは国際出願→国際調査→調査報告・見解書→国際公開→国際予備審査(ここまで30ヵ月)の流れで予審査を通れば必要な加盟国へそれぞれ出願するカタチになります。パリルートは国内出願とほぼ同じです。
今までは、それほどタイミングを計らなくても済みましたが、ここからはいつどこに出願しいつ手続きをするか考えないと助成金等は対象期間が定まっているので、それぞれの国で時間がズレてしまうと範囲を超え対象となりません。知財センターの方にはチャートにしてまとめるようアドバイス頂きました。
特許6877798は国内出願日が10月20日なので、優先日が2020/10/20、国際出願は2021/10/20までに優先権を主張しなければならなく、PCTでの各国への移行手続きは優先日から30カ月・・2023/4/20までに開始しなければならない。ここからが国によって手続きにかかる時間がバラバラなので、優先日から30ヵ月を利用してなるべく同じ時期に支払いが集中するように予定を組まないと助成対象期間から外れてしまう。
ただ、売れるかどうかも分からない発明ですので自己資金にてPCTとパリルートを出し2022年末までにその先の出願を考えようと思います。大雑把なスケジュールはこんな感じです。出来るだけ資本をおさえて進みたいと思っていますが、けっこう失敗が多かったと存じます。
発明家では無いのでもう特許は取らないと思いますが、この出願を通して学ぶ事が多く、出願内容はともかく貴重な体験が出来ていると感じます。発明そのものは私に益をもたらしていませんが、その開発プロセスで学んだ事と手続き上の失敗から学んだ事は何かの役に立つかもしれません。何より発明そのものが何かのアイデアの元になってくれたらと思います。
そう言えば、「役に立つ発見」をしました。他社品利用なのでココで書けませんが、機械等の汚れで困っている方は相談下さればとても良いクリーナーをご紹介します。(全然使用目的の違う物の利用ですがメーカーさんも喜ばれると思うのでご紹介します。(ご紹介の際はメーカーさんに確認します))化学成分の何に反応して汚れが浮くのか知りませんがメーカーさんが解明したら発明品になるくらいよく汚れが落ちて塗装も樹脂もゴム類も痛みません。工場専用のクリーナーとして売っているものがダメで関係の無い物が大変な効果が有る・・不思議なものですね、、
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