おねじの谷底Rをモデリングするさいは今までピッチ×0.125で計算していましたがISOでは以上となっているので、これからはピッチ×0.135で計算するように変更します。

なんで今さらかと言いますと、先日弊社のねじの谷底Rを調べた際に大体が0.135掛けくらいだった事と、昨年より弊社扱いの転造ダイスの手配図を変更し、この近辺を標準としたので実績から言うと変更した方が現実に則しています。

JISでは規定されていない場所ですし、表面処理等で変化もしますし、それほど厳密に測定出来る場所でも無いので一般的にはそれ程気にしなくても良いと思います。

CADでのモデリングは全て数値ですので、基準有効径含めめねじの谷底Rや谷径などの普段の仕事で気にもしない数値が気になり、全て規格化して行くので、通常のねじより気になります。
・・実際には接線円弧で描画するので、実際のRよりは小さいと思います。

数値入力し三次元モデルにしたねじ山を眺めては「丸過ぎる」「尖り過ぎる」とか鑑賞していますが、見た目の感じではおねじ谷底Rは0.135掛けが近くおねじ外径の丸みは有効径・ねじ外径の中心規格値の3接線円弧が普通に見え、めねじ谷底Rは基準山形での3接線円弧が見た目てきに近く、その谷底Rのまま有効径・外径にタップOHを追加した径を谷底径とした嵌め合いが自然に見えます。・・ここもタップメーカーにより若干異なりますが、見た感じでは合っていると思います。

ハッキリとした決まりが無い場所なので、最終的には見た目で判断しましたが、普段見慣れていない方がねじのモデリングをするとかなり悩ましい場所だと思います。

おねじの谷底Rに関しては、強度も関わる場所なので、ねじ規格自体をもう少し厳密にした方が良い気もします。

たとえば0.1掛けの場合と0.15掛けRのおねじ谷底Rの場合では、どのくらい引っ張り解析で違いが出るでしょう。ちょっと興味有るので、M10P1.5をモデリングし、めねじを嵌合せず両端面で引っ張って比較してみます。(嵌合させると正しく比較出来ない)