Helicoのパラメーター設定(仮)をしてみました。
出来るだけコマンド数を減らしモデルに不要な線が入らないように気を付けてみましたが、まだコマンドが多い気がするので将来的には改善したいと思います。
取り合えづはパラメーター修正で数値を入力すれば自由に設定やネジ径を変更できるようにしてみました。(一部スケッチ内の寸法から数値を引き当てたので(mm)表示になってしまい、螺旋スイープする際の角度入力では使えなく手入力が必要)
青く塗られた面が締結時に軸力が付加されるフランク面となり口元から1.5山付近までは非接触としたモデルになります。非接触部を設けなくてもHelico請求範囲ですが、軸力付加側フランク面を徐々に小さくしても螺旋面に末端部が出来てしまい、徐々に遠ざかる面?螺旋が口元側に無いとおねじが伸びた際に対応が難しかったので1山以上非接触面を残すようにしています。
口元部での接触や局所的な応力発生を避ける構造はおねじ側ピッチに対して雌ねじのピッチを若干大きくすれば避けられますが、疲労はボルト側が伸縮し発生するので最大応力時や設定付加でのおねじの伸びに合わせピッチを大きく設定すると伸縮の際に中間のねじ山同士にてハンマーで叩かれるようになり、中間で疲労が発生します。(ピッチ差を設けた方が疲労しにくい事は検証されています)
口元からテーパーを施し雌ねじの山を斜めにカット(ねじ面取り角度を変更)した場合は、接触がおねじの外周(山頂)となってしまい、おねじの谷底に負担をかける事と、スローテーパーにした事で雌ねじ螺旋末端部とテーパーとの角度がゆるくなり耐力が増し、おねじとの局部的接触が強く発生するので横応力が増大します。(これは効果が無いハズ)
雌ネジの面取りは基本的に両角90度が理想だと思います。
逆に上の画像の螺合面とするため、おねじのねじ山を斜めにカットし上に小さくなるテーパーを設ければ疲労改善されますが、軸力は低下します。
おねじ側では、おねじ山に弾性を持たせる構造で疲労改善とゆるみ改善の実績が有ります。特に弾性を持たせる構造とするために谷底R を大きくしている事で、強いねじになっていると思います。
「ゆるみ止め」を謳った考えは多いのですが、疲労改善を謳った構造は意外と少ないと思われます。
Helicoでは雌ねじ山をテーパーで除す事から、雌ねじ山に弾性を持たせる考えのように受け取られますが、上の画像の山断面を見て頂ければ解るようになるべくボリョームを犠牲にせず作用点を変化させる事で「せん断」の方向を変え除してある山でも十分な剛性を確保出来るようにしてあります。
口元側に近くなるほど接触面積が減る構造ですので、山に弾性を持たせなくてもおねじ各山は軸力方向に移動しやすくなっています。
円錐螺旋面なので、軸力が負荷された状態にて軸線を保ちつつ発生軸力に応じて応力を螺旋上に伝え続ける事が出来、自由に滑る事が出来る面を口元側に持つ構造なので横応力に対しても柔軟に対応出来ます。あらゆる方向から発生する「外力」に対し軸力を維持し疲労し難い形状だと思われます。
またピッチを可変させたり弾性を得るため事前に角度を持たせた形状では無いので締め付け時のクリアランスは犠牲にしていません。ボルトの山頂にはダコンが発生しやすいので、逆に締め付け性が改善されます。
完全な面接触とする構造から構造体が脆い材質でも口元部が破損し難く、組み付け時のグリスも不要になります。
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