請求項4には、「前記頭部の上面は、前記凹み部に対する高さが相対的に高い複数の第1の湾曲部と、前 記凹み部に対する高さが相対的に低い複数の第2の湾曲部を有し、前記第1の湾曲部と前記第2の湾曲部は、頭部の周方向に向けて交互に配置されている、請求項1~3のいずれか一項に記載のボルト。」と記載され、湾曲形状について再び説明されています。
請求項1での表記では、第1・第2湾曲とは表記されていなく、高さも交互に高低があるとも記載されていません。請求項4は、請求項1~3に従属して請求されています。
請求項1はなるべく広範囲に権利請求したいので、範囲を限定する内容は従属させ請求しています。

なぜ、わざわざ範囲を限定する内容を従属させる必要があるかご説明します。
Helico(お花のねじ)の設計には請求項11までがデザイン性、性能確保、鍛造性、駆動部確保のため実際には必要です。請求項1だけでも当然設計出来ますが元々必要な請求ですので「請求項1」を広範囲な請求とし、その他を従属させる形で出願致しました。
不必要でも請求項を多く出せますが、請求項1件に対し特許料も増えますので無意味に多く請求すると後々大変かと存じます。

弊社特許出願では特許庁での拒絶理由書に対して請求項1に請求項13の内容を含めたかたちで補正し特許査定を頂いています。
従属請求項が有ればこのような対応が可能になります。

手続き補正には、内容的制限で「新規事項の追加禁止」がありますので、明細書、特許請求の範囲、図面、明細書の補正は最初の出願時に添付した明細書、特許請求の範囲、図面、明細書に記載された事項の範囲内でしか出来ません。弊社出願でも特許庁よりの請求項1に対しての明確性指摘に対して、私は元々の表現である「接円孤」として補正したかったのですが、接円孤と言う表現が最初に出願した書類には記載されていなかったので使えませんでした。・・この時、新規事項の追加禁止の内容を教えて頂きました。

ですので、予想される拒絶理由に対応出来るよう従属請求項を展開し出願します。

請求項5から11も同じように従属請求項となっていますので、それぞれ形状的な請求が記載されています。

請求の範囲の説明は以上となります。