【発明が解決しようとする課題】  
【0004】  一般的なボルトは、締結時に軸部から伝わる“せん断力”によりY字状に変形しやすい 。つまり、締結時に軸部に軸方向の軸応力が生じると、被締結部の構造座面の反作用により、頭部の上面に対し中心側に向かう圧縮応力と、頭部の座面に対し外側に向かう引張応 力が働き、ボルトの頭部が軸方向に引き込まれ、ボルトがY字状に変形する。  
【0005】  ボルトがY字状に大きく変形すると、頭部が構造座面に対するアライメント(適正な位置)を保つことができないため、ボルトがゆるむ原因となる。例えばボルトの首元(頭部 と軸部の接続部分)付近に締め付け荷重が集中することになり、この結果、構造座面の口 元部が挫滅し、ボルトが動きやすくなってボルトがゆるみやすくなる。また、ボルトに振動が加わったときには、ボルトの首元付近がぐらつき、さらに挫滅が進行し軸張力を失って、ボルトの回転ゆるみの原因となる。  
【0006】  ボルトのY字状の変形を抑制するためには、ボルトの頭部の厚み(高さ)を増やすこと が考えられるが、その場合ボルトの使用場所が限定されてしまう。また、頭部の重量が増加し、回転ゆるみが発生しやすくなる。  
【0007】  本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、締結時のY字状の変形を抑制すること ができるボルトを提供することをその目的とする。

明細書の内容に関しては、出願書の文章の説明でご理解頂けるかと存じますので、補足だけさせて頂きます。

丁字形の軸を引っ張れば、Y字形に変形するのは当たり前なので、一般的なボルトは反ったり、せん断破壊しないように十分な厚みを持たせて設計されていますが、丁字形に形成されている事に変化は無いのでそれぞれ形状に合わせ「力的」にはY字形に変形させる作用が働いています。応力的に一般的ボルトはY字に変形すると言う意味で、ボルトは十分な厚みを持たせていますので、大きく反ってしまうと言う意味では有りません。